2010年3月5日金曜日

エリオットカーター

ニューヨーク在住のコンポーザー、エリオットカーターは101歳になった今も毎日作曲をしています。1908年に生まれ、第一次世界大戦も経験し、20世紀を見届けてきた貴重な作曲家です。裕福な家庭に生まれて、高校時代に通った私立高校の先生が音楽の道へと導いてくれました。当時のアメリカは禁酒法がまだ発令中で、バーに通うことなどは裏社会そのものでしたが、ビレッジ(マンハッタン)にある芸術家の集まり(Salon)に通って、もっと音楽への道が開けたそうです。当時にしては珍しく、コンテンポラリー思考で、伝統的な作曲方法には全く興味がなかったらしく、ハーバードでは文学を専攻しています。
そして、多くの作曲家が20世紀最も影響を受けたナディアブーランジェに師事するためにパリへ移住。そこではまさに彼が通ってこなかった伝統的な教育を目一杯受け、アメリカに戻ってくることになります。
彼は常にチャレンジ精神が旺盛で、自分に何ができるか、何をまだしていないか、残された時間をどういう風に使うか、50歳の誕生日では節目としてString Quartetを、続いてオペラにも挑戦し、十数年前に妻を亡くした時には曲を綴り、100歳になった今ではお世話になった人や大切な人あてに一曲一曲短い曲を書いているそうです。
彼の作品を通して聴くと、一言では語れない歴史があります。常に新しいことにチャレンジしてきて、80年以上音楽に携わっているわけですから、その移り変わりそのものが彼の人生という感じです。101歳ですから、友達もほとんど居なくなってしまったと嘆いているそうですが、それでも毎日朝起きて3時間は作曲をするというスタンスが今も変わらず行われていることには脱帽です。
今日彼が去年書き改めた80年代に作曲したトランペットの手書き譜を見ました。101歳とは思えない譜面です。そこに散りばめられた音はまだまだ曲を作る意欲に溢れていました。
これからも一曲でも多く曲を作ってほしいです。

2010年2月22日月曜日

Couperin

クープランの音楽は時代を越えて心の中にとけ込んでいきます。
最近のハープシコードブームも手伝って、彼の作品に触れるたびに穏やかな気持ちになります。
たくさんの作曲家が彼の音楽に魅了されて曲を書いた気持ちがわかるような気がします。
最近はなぜかバロックばかり聴いています。

2010年2月18日木曜日

チーズ

こんなにもチーズが好きになったのはアメリカに来てから。見た事のない色や味のチーズが食料品店にはずらりとならんでいて、微妙なプロセスの違いから色々な味が熟まれることに感動する。ここ毎朝はまっているのはゴートチーズにハチミツをかけて。それをうすくパンにぬるとさらにおいしい。ゴートチーズなんて好きになる日は絶対こないと思っていたのに、不思議と一回はまると美味しくてクセになる。
よく行くWhole Foodsには数えきれないチーズが並んでいるので、いつか美味しいワインと一緒にチーズ大会をしたい。

2010年2月10日水曜日

音楽棚

ここ何年かで聴く音楽の幅が広がった。クラッシックでも今まで耳にしたことのなかったような新しい物やものすごく古い物、自分の国の音楽、ブルーグラスやロック、それぞれのよさに魅了されてその時々の気分で聴く音楽も変わる。
去年から古いipodの調子が今いちよくなかったので、今回10%還元の情報を元に自分の古いipodをお店に持っていき、新しい物を調達しました。色々な機種がでているのですが、自分は迷わず160GBを。どんどん音楽を増やしていきたいし、podcastでもムービー付きの物がたくさん出ているのでちょうどいいかな、と思い。
なかなか自分の思う様にまだ整理されていませんが、これから少しずつ増えていくのが楽しみです。

2010年2月3日水曜日

教室のある風景

新しい学期も始まって、はや一週間が経ちました。ああ、こういう感じだったとカンを取り戻すのに少し時間がかかっていますが、教室に入れば心の中で気合いを入れる毎日です。
アメリカの大学院は本当にいろんな課題が出る。たくさん本を読まさせる。出された課題以上に調べたり、まとめたりする事はごくごく普通で、それを普通にこなしているアメリカ人に脱帽です。3時間の授業の中で、教授がいう言葉をメモする。まわりのどのアメリカ人を見ても自分なりの方法でノートを執っていて自分だけがわかるノート、という感じ。
本当にすごいなあ、といつも関心してしまう。ペーパーなんかも期限よりも少し前に終わらせて、次の授業の予習もしてくる。大学と大学院の差がはっきりしている。
クラスメートには学校の先生をしている人が多くて、毎日朝6時に起きて3時半まで学校、それから授業に出て一体いつ勉強しているのか、と不思議に思うけれど、それを淡々とこなせる彼らは本当にすごい。
自分はその中で本当についていくのに必死だけれど、必死にさせてくれる環境に感謝したい。大学院に通い始めたおかげで、活字からも近くなったし、お手本になる人達ばかりなので、向上心が生まれた。少しずつ頑張っていけたらいいなあ〜〜〜。

2009年11月20日金曜日

時間の感覚

季節が変わったり、年を重ねると時間感覚が蘇ってきます。
意識しなければ同じように過ぎていく毎日ですが、ちょっとした変化を感じながら過ごすと物の見え方が随分変わってきます。
季節の野菜がならんでいたり、人の服装が冬仕立てになってきたり、風のにおいを感じたり。

ダイアリーを見ればもう11月。
一日の長さも一年の長さも全く変わっていないのに、人の時間感覚っておもしろいですね。

話は変わりますが、家の近くで野良猫を毎日のように見かけます。
4匹はいますが、みな別行動で別の出身のようです。
広い道路を堂々と渡り、寒い日もおもむくままにてくてく歩いています。
野良猫だけあって、人には相当警戒していますが、道路を歩く姿がかわいくて、思わず足を止めてしまいます。ふと、猫の時間感覚ってどんなものなんだろう、とぼんやり考えてしまいました。夜でも昼でも自分の時間で生きている猫がうらやましくもあります。

2009年10月16日金曜日

かぜ大流行

かぜが流行っていますので、必ず手洗い、うがいを心がけたいですね。
そして今年のニューヨークはここ10年で一番の寒さになるそうです。
どれぐらい寒くなるのか、少し楽しみです。